1.用 具
2.競技場
3.ダブルベース
4.投球
5.離塁アウト
6.リエントリー(再出場)
7.タイブレーカー
8.DP(指名選手)
1.用 具
バットの長さ
86.4cm(34インチ)以内
バットの重さ
1077g(38オンス)以内
太い部分の直径
5.7cm
材質
木、竹、カーボン、合金、セラミック等各種。ただしチタンは禁止(金属バットが主流)
安全グリップ
バットのグリップエンドから25.4〜38.1cmの範囲で滑り止めのテープを巻くことがルールで定められている。
ボールの重さ
6.5 〜7オンス(177.5〜198.8g)
ボールの大きさ(円周)
12インチ(30.2〜30.8cm)
投手用グラブ
一色であること。又、灰色・白色は使用できない。
野手用グラブ
外観上、球と見間違うような色彩は使用できない。
靴
1.靴の底は滑らかなものか、軟らかみのあるものか、硬いころび止めのあるもの。
2.金属製のスパイク、または硬いころび止めは靴底からの高さが1.9cm以内のものが使用できる。(ユース<19歳以下>は金属製スパイクの使用を禁止する)
3.円型の金属スパイク(ゴルフシューズ・陸上用スパイクなど)は使用てはならない。
ヘルメット
1.危険防止のため、打者・打者走者・走者・捕手・次打者席にいる次打者・高校 生以下の一・三塁のべ一スコーチはヘルメットを着用しなければならない。また、どの守備者でも同色のヘルメットを着用してよい。一・三塁のべ一スコーチも着用することが望ましい。
2.ヘルメットは本協会で検定したもの(JSAのマークが入っているもの)を着用しなければならない。(ただし、捕手用ヘルメットはこの限りではなく、本協の公認したものを着用することが望ましい)「べ一スコーチ」とは、自チームの選手をコーチズボックスの中から指示することができる攻撃側の一員である。べ一スコーチは正規に登録された監督・コーチ及びプレイヤーでなければならない。人数は2人で、おのおの一塁側・三塁側のコーチズボックス内にいることとする。2人のべ一スコーチのうち、1人はコーチズボックス内に記録のための用具を持ち込んでもよい。
3.審判員の指示にもかかわらず打者・打者走者・走者が着用しないときは「アウト」になる。
4.プレイ進行中にヘルメットを意図的に脱いではならない。
5.亀裂等で安全性の損われた打者用ヘルメット及び不正に改造したヘルメットは使用できない
スロートガード付マスク
危険防止のため、捕手はスロートガード付マスクを着用しなければならない。(準備投球のときも着用しなければならない)
ボディプロテクター
危険防止のため女子の捕手はボディプロテクターを着用しなければならない。男子も着用することが望ましい。
レガース
危険防止のため、捕手は膝当て付きのレガーズを着用しなければならない。その場合両足に着けること。(注)危険防止のため着用する用具は本協会の公認したものが望ましい。
服装
1.同一チームの監督・コーチ・プレイヤーのユニフォームは同色・同意匠でなければならない
2.ショートパンツを着用する女子チームの監督・コーチは上衣は同色・同意匠、ズボンは同色であればよい。スライディングパンツはユニフォーム(ショートパンツ)の内側に着用し、同色でなければならない。
3.サポーターやリストバンドを使用する場合も同色でなければならない。
4.アンダーシャツは着用してもよいが、同一チームのプレイヤーは同色のアンダーシャツを着用しなければならない。
5.清潔なものを着用し、袖口がほころびたものや裂けているものはいけない。
6.背中と胸下に登録番号を付けなければならない。
7.監督は30番、コーチは31番・32番、主将は10番、他のプレイヤーは1番から25番までの番号とする。数字の大きさは背中は15cm以上、胸は6p以上12p以下とする。
8.ユニフォームの背中は背番号と個人名のみとする。個人名を付ける場合は背番号の上部にローマ字で全員が付けること。(注)高校生以下の試合では背中に付けるのは背番号のみとする。
9.危険防止のため、試合中のプレイヤーは腕時計・ブレスレット・ネックレス・イヤリング・その他、危険と思われるものを着用してはならない
10.男子は全員同一の帽子をかぶらなければならない。
11.女子の帽子・バイザー・ヘッドバンドの着用は自由である。同色・同意匠であればこれらを混用してもよい。
2.競技場
本塁から外野フェンスまでの距離
ISFルール(国際ルール)では、従来、女子が200フィート(60.96m)以上、男子が225フィート(68.58m)以上と規定されていた外野フェンスまでの下限の距離が、2002年から女子が220フィート(67.06m)以上、男子が250フィート(76.20m)以上に改正された。JSA(財団法人日本ソフトボール協会)では既存施設の問題などがあり、今のところ改正を留保している。野球のように右中間・左中間のふくらみや左右両翼と中堅との距離の違いはなく、すべて本塁から外野フェンスまでの距離は一定である。
投・捕間の距離(投手板から本塁までの距離)
女子が40フィート(12.19m)、男子が46フィート(14.02m)であったが、2002年のISFルール改正で、女子のみ43フィート(13.11m)に改正された。また、投手板には半径8フィート(2.44m)のピッチャーズサークルがあり、平坦でマウンドはない。
3.ダブルベース
ソフトボールは塁間が短いため(18.29m)、一塁でのクロスプレーが多く、守備者と打者走者の接触が起こりやすく、衝突により大ケガをすることなどもあった。’87年のISFルール委員会で、カナダから一塁での接触プレーによる事故防止を目的として「セーフティーベース」の名称で一塁にダブルベースを置くルールが提案され、可決された。’94年の第8回世界選手権から使用され、1997年からJSAルールにも採用され、現在に至っている。
一塁ベースは38.1×76.2cmの大きさで、白色の部分(白色ベース)をフェア地域に、オレンジ色の部分(オレンジベース)をファウル地域に固定する(ファウル地域に置くベースはオレンジ色が一般的だが他の色の場合もある)。
打者は投球を打ったり、第3ストライクの落球で一塁に走り、プレーが行われるときはオレンジベースを走り抜け、守備者は白色ベースを使用する。一塁でプレーが行われないとき、または一塁側のファウル地域からプレーが行われるときは両者どちらを使用してもよく、いったん走者となり白色ベースに帰塁したあとは、従来通り白色ベースのみを使用する。
4.投球(ウィングミルとスリングショット)
ウインドミル
もっともポピュラーな投げ方で、風車のように腕を大きく1回転させ、その遠心力を利用して投げるため、大きなスピードを得ることができる。腕の回転は1回に制限されており、打者を幻惑させるために何回転も腕を回すことは禁止されている。
(女子の国際的なトップレベルの投手では105〜110km/h を超え、野球に置き換えると150km/h を超えるスピード感を体感するといわれている)
スリングショット
ソフトボールの“原点”ともいえる投げ方で、時計の振り子のように腕を下から振り上げ、その反動を利用して前方に振り戻して投げる投法。ゴムのパチンコ(スリングショット)の動きに似ているのでこう呼ばれている。変化球を投げるには不向きであり、ボールの握りが常に打者に晒されてしまうため、現在ではほとんど見られなくなった。
5.離塁アウト
ソフトボールでは、投手の手から球が離れるまで、走者は塁を離れることを禁止されており、リードが認められていないため、“投手の投球モーションを盗んで盗塁成功”といったことは起こりえず、バッテリーにミスがなければ盗塁はなかなか成功しない。
ただし野球と違ってバントが多用されるため、一塁手と三塁手がベースより前に位置するような前進守備をしていることが多く、“三盗”を狙うケースは多い。フォーメーション上、三塁手がベースに戻るのか、遊撃手がベースカバーに入るのか、右打者・左打者によっても変わりミスが生じやすい。またそのミスが得点に直結することが多く、イチかバチかで“三盗”を試みるケースは多い。
6.リエントリー(再出場)
ソフトボールでは’79年に「リエントリー(再出場)」が採用され、スターティングプレーヤーはいったん試合から退いても、一度に限り再出場することが認められている。再出場する場合には、元の自分の打順に戻らなければならず、それに違反するとその選手と監督が退場になる。
7.タイブレーカー
これは文字通り、勝敗を早く決定するためのルールである。ソフトボールの正式試合は7回と定められており、同点の場合、8回の表からは前回最後に打撃を完了した選手を二塁走者とし、無死二塁の状況を設定して、打者は前回から引き続く打順の者が打席に入る。その裏も同様に継続し、勝負が決するまでこれを続けていく試合方式である。なおタイブレーカーの二塁走者に代走を送ることは、ルール上問題ない。
ソフトボールでは投手戦になることが多く、これを解消しようとタイブレーカーというルールが生まれ、ISFがこのルールを採用したのに準じ、’87年から日本でも採用され、現在に至っている。
JSAでは、昨年までは日本リーグを除き、延長10回からタイブレーカーが採用されていたが、’02年のISFルール改正で8回からタイブレーカーが採用されたのに合わせ、JSAルールでもすべての種別で8回からタイブレーカーが採用されることになった。
8.DP(指名選手・DESIGNATED PLAYER)
従来、採用されていたDH(DESIGNATED HITTER/指名打者)は打撃専門のプレイヤーで守備につくことはできず、DHのついた守備者は守備専門のプレイヤーで打撃を行うことはできなかった。また、DHはスターティングプレイヤーであってもリエントリー(再出場)は認められなかった。
しかし、これがDPに改正されたことにより、戦術の幅は大きく広がることになった。ここではDHとDPの相違点を比較しながら、その内容について解説してみたい。
DPを採用する場合には、従来のDHと同様、その人数は常時1名に限られ、試合開始から終了まで継続しなければならない。
また、DPはどの守備者につけてもかまわないが、その試合中は同じ打順を継続し、DPを採用した場合には10人で試合を行う点もDHを採用した場合と変わらない。また、DPもDEFO(DEFENSE ONLY/DPのついた守備者・従来のDH守備のような役割のプレイヤー)も、いつでも他の控え選手と交代できる点では他のプレイヤーと何ら変わるところはなく、出血を伴う負傷の場合に代替プレイヤーを使うことができる点も何ら変わりはない。
ただし、DPもDEFOもスターティングプレイヤーであれば、いったん試合を退いても一度に限りリエントリーすることができる点と、「攻撃だけ」「守備だけ」に限定されない点でDH、DH守備と大きく異なる。
DPは、従来のDHのように基本的には攻撃を重視して起用されるプレイヤーだが、DHが「攻撃専門」のプレイヤーであったのに対し、DPはDEFOの守備を兼ね、守備につくことが可能である。この場合には、DPが打撃・守備共に行うことになり、試合に出場しているプレイヤーは10人から9人になる(DPがDEFOの守備を兼ね、攻撃・守備共に行う場合には、DEFOはいったん試合から退いたことになる)。
逆に、DEFOがDPの打順に入って打撃を行うことも可能で(DPが塁上にいる場合にDEFOがDPに代わって走者となることも可能)、この場合にはDEFOが打撃・守備共に行うことになり、DPがリエントリーしない限り、試合に出場しているプレイヤーは10人から9人になる(DEFOがDPの打撃を兼ね、攻撃・守備共に行う場合には、DPはいったん試合から退いたことになる)。
ただし、DPとDEFOが完全に入れ替わり、DPが守備のみ、DEFOが攻撃のみを行うことは認められず、これに違反するとDP違反(不正交代)となる。
また、DP、DEFOがリエントリーする場合には次の2通りの形があるので注意してほしい。
DPのリエントリー
1.元の自己の打順に戻ってリエントリ ーし、DPとして打撃のみを行う。
2.元の自己の打順に戻ってリエントリ ーし、打撃を行うだけでなく、DE FOの守備も兼ね、攻撃・守備共に 行う。
DEFOのリエントリー
1.元の打順表の10番目の位置に戻り、 守備のみを行う。
2.DPの打撃を兼ねる形でリエントリ ーし、DPの打順に入って攻撃・守 備共に行う。
以上が改正の主な内容であるが、ISFルールでは、さらにDPがDEFO以外の守備に回り、その場合にはDPのついた守備者がDPと同じような形で打撃のみを行うことができるという内容が盛り込まれているが、これは内容が複雑なため、今回のルール改正では採用を見送った。
このDPルールはアメリカ、カナダなど諸外国では非常にポピュラーなルールとしてすでに定着しているルールである。昨年のISFルール改正を受け、ルール委員会でも研究を重ね、ISFルールを分かりやすく使いやすい形に一部制限を加えて導入に踏み切った。
何かと制約の大きかったDHに比べると、戦術的な幅は大きく広がったが、それだけにその適用の範囲や使い方は複雑になったともいえよう。
DPルールを正しく理解し、活用することができれば、戦術的な選択肢が増えるだけでなく、少人数編成のチームでもその限られた人員をフルに活用することができるというメリットもある。
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